メディア業界への融資

邦銀各行が融資に意欲的な姿勢を見せたのは「急成長しているメディア市場での競争力拡大をねらった前向きの買収」(三井住友銀行、当時のさくら銀行)と判断したからだ。

米国メディア業界への融資は従来から邦銀が重点分野にしていた。ウエスチングハウス社の信用力からみても文句のない融資案件と考えた。

融資期間と金利の条件

買収の発表当時、ケミカル、JPモルガンなどのアメリカの銀行は、融資条件などについてまだ具体的な説明をしていなかった。だが、以下のような条件が伝えれていた。

<融資期間と金利の条件>
融資期間は2.5年と7年の2本立て
金利は当初はロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に1.5%上乗せし、徐々に引き下げる仕組み

メディア関連の大型融資

一方、ウエスチングハウスの買収と同時期に行われたウォルト・ディズニーのABC買収については、借り入れ計画などがまだ明らかになっていなかった。しかし、邦銀各行は、融資の申し入れがあれば前向きに応じる姿勢を見せた。

邦銀が積極的に参加したメディア関連の大型融資としては、娯楽・映画大手のタイム・ワーナーの子会社向け貸し出しがあった。

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